壮大な自然の景色と歴史文化を楽しむ!山口の厳選観光スポット19選
全国でも有数の長さを誇る海岸線を持つ、山口県。
瀬戸内海と日本海に面しているため、瀬戸内海に沈む美しい夕陽、奇岩や断崖などの迫力ある景観が広がる日本海と、海が持つ二つの表情を山口県内だけで見られる。
幕末ゆかりの史跡や国宝など、日本の歴史文化を感じられる観光スポットも多く、一日では回りきれないほど。
異なる表情を持つ二つの海と歴史文化に恵まれた山口県の見どころを、厳選して紹介していこう。
目次
山口ってどんなところ?
本州の最西端、中国地方に位置する山口県。
全国的にも有数の長さを誇る海岸線を持ち、穏やかな瀬戸内海と荒々しい日本海のどちらにも面している。
そのため、山口では瀬戸内海が作り出す美しい景色と、日本海が生み出す迫力ある景色、どちらも楽しめる。
同じ海でも違う景色がたった一日で見られるのは山口だけ。
また、瀬戸内海の海鮮グルメと日本海の海鮮グルメの違いも山口なら実感できるはずだ。
山口のおすすめの観光シーズンは?
山口の夏は国内でも比較的暑く、冬は雪が降りやすい。
そのため、安定した気候で観光しやすく、紅葉も楽しめる秋が観光のベストシーズンだ。
山口の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): 軽めのジャケットおよび薄手のセーター
- 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
- 秋(9月 - 11月): 軽めのジャケット、コート
- 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット
山口への移動方法は?
山口観光の主要交通手段
山口の観光スポット巡りなら、定期的に運行する観光バスがおすすめ。
観光バスによって巡る観光スポットやエリアが異なるため、利用する前にお目当ての観光スポットやエリアを巡るバスかはきちんとチェックしよう。
自由に移動したい方は、タクシーがおすすめ。
鉄道では行きづらい観光地もあるため、基本的にはバスかタクシーで移動しよう。
綺麗な海と日本の歴史文化を楽しむ!山口の厳選観光スポット19選
山口には瀬戸内海と日本海が生み出す絶景スポットや、日本の歴史文化が楽しめる観光名所が点在している。
幕末ゆかりの史跡や今も当時の様子を伝える国宝など、歴史好きに訪れてほしいスポットも多い。
魅力あふれる山口の観光スポットの中でも、特におすすめの観光スポットを厳選して紹介しよう。
1. 角島大橋
2000年に開通した角島大橋。山口県下関市本土側と離島の角島を結ぶ橋で、全長は1,780mと無料で渡れる離島架橋としては国内有数の長さを誇る。
北長門海岸国定公園内に位置する橋は、周囲の景観に配慮し橋脚の高さを18mに抑えて設計。海面から道路までの距離が近く、海を間近に感じながらドライブを楽しめる。
2. 元乃隅神社
山口のパワースポットとも言われるのが、長門市油谷津黄にある元乃隅神社。
昭和30(1955)年、地域の網元だった岡村斉さんの枕元に真っ白な狐が現れ、「これまで漁をしてこられたのは誰のおかげか」と過去からの関わりを詳細に延べたあと「吾をこの地に鎮祭せよ」とお告げがあり建立されたという。
商売繁盛、大漁、海上安全をはじめ良縁、子宝、開運厄除、交通安全、学業成就、願望成就などの大神。
3. 秋吉台・秋芳洞
山口県中心部、美祢市の中・東部に広がる日本最大級のカルスト台地、「秋吉台」。
約3億年前の暖かい海のサンゴ礁が、長い年月をかけプレートに乗って移動する間に石灰岩となり、地上に押し上げられ現在の「秋吉台」になった。
大草原の草の間から顔を出す白肌の石灰岩は圧巻だ。
4. 錦帯橋
錦帯橋は国指定の名勝、日本三名橋のひとつにもなっている、日本を代表する木造橋。
錦川にかかる全長193.3m、幅5mの大きく美しい五連アーチ橋。
世界でも類を見ない構造をしており、ユネスコ世界文化遺産への登録を目指している。
頑丈な組木の技法により、橋上からの圧力で更に強度が増す仕組み。橋の下から見上げると、組木がよく見える。
5. 国宝 瑠璃光寺五重塔
応永6(1399)年、応永の乱で命を落とした大内義弘を弔うために弟の盛見が建立を計画、嘉吉2(1442)年に完成したといわれる五重塔。
室町時代中期におけるすぐれた建築の一つであるとともに大内文化の最高傑作であり、法隆寺、醍醐寺に並んで日本三名塔の一つにも数えられている。
6. 松下村塾(松陰神社)
萩で生まれ育った吉田松陰が幕末に主宰した私塾。
この周辺が「松本村」と呼ばれていたことから「松下村塾」と名付けられたという。
松陰の門下生ら53柱が祀られている「松門神社」をはじめ、境内には松陰の生家、松陰に関わる書簡や本などを展示した宝物殿「至誠館」や「吉田松陰歴史館」などがある。
平成27(2015)年7月には、萩城下町をはじめとした4資産と一緒に「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されている。
7. 別府弁天池
別府厳島神社の境内にある周囲約40mの池。池の北西にある花尾山から湧き出る地下水が断層沿いに流れ、長い歳月をかけてろ過されて透明度が高い水となっているといわれている。
カルスト地帯特有の摂氏14度の清冷な水は、透き通ったコバルトブルーのグラデーションが美しく幻想的な雰囲気。昭和60(1985)年には、環境庁の「日本名水百選」にも選定されている。
8. 防府天満宮
延喜4(904)年創建。学問の神様としてあがめられている菅原道真公を祀った日本で最初の天満宮。
菅原道真公を祀った神社は全国に約1万2000社あるが、当宮創建をもって日本で最初の天神様と称しており、京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮とともに日本の三天神といわれている。
本殿は平安時代を感じる落ち着いた様式で、境内の建造物などの文化財の多くは国の登録有形文化財、県の有形文化財、県の史跡などに指定されている。
9. 海峡ゆめタワー
平成8(1996)年7月のオープン以来、下関のランドマークとして親しまれているのが、関門海峡にそびえる全長153mの「海峡ゆめタワー」。
シースルーエレベーターに乗り70秒で到着するのは、日本有数の高さを誇る143mの展望室。3層からなる球状のガラス張りで、瀬戸内海、関門海峡をはじめ巌流島、響灘(日本海)、対岸の九州まで360度の雄大なパノラマビューが広がる。
10. 萩城下町
1604年、毛利輝元が萩城を築いて以来、260年間にわたって36万石の城下町として栄えた町、萩。白壁やなまこ壁(土蔵などに用いられる日本伝統の壁塗りの様式)、黒板塀の美しい町並みは、「江戸時代の地図がそのまま使える」と言われるほど江戸時代の町筋がそのまま残り、当時の風情が色濃く残る。
5月には夏みかんの花が咲き、甘酸っぱい香りに包まれる。白壁にオレンジ色の実が彩る風景は萩の風物詩として有名だ。
11. 毛利氏庭園・毛利博物館
中国地方を支配した戦国大名として名を馳せ、明治維新後に公爵となった旧長州藩主、毛利宗家の旧本邸。
書院造の壮大な館と回遊式庭園(大きな池を中心にその周囲を巡る園路を設け作庭する)には、明治・大正時代の造園技術の粋が尽くされ、国の名勝に指定されている。
12. 岩国城
毛利元就の孫でもある、初代岩国領主吉川広家によって慶長13(1608)年に建てられた山城。眼下を流れる錦川を外堀に、標高約200mの城山に位置する。3層4階の桃山風南蛮造り(唐造り)で、下階より上界を大きく造る特殊な造りである。
13. 唐戸市場
プロだけでなく観光客も気軽に買い物ができる魚市場。下関名物のフグのほか、タイやハマチの市場としてもよく知られ、地元の漁師が釣り上げたばかりの活きのいい魚が並ぶ。
毎週末に開催されているイベント「活きいき馬関街(ばかんがい)」も人気。
14. 吉香公園
旧岩国藩主・吉川氏の居館跡を整備した公園で、広大な園内には吉香神社をはじめ岩国市の有形文化財にも登録される錦雲閣や江戸時代の武家屋敷跡などさまざまな歴史遺産が点在。「日本歴史公園100選」にも選出された歴史公園だ。市民の憩いの場としてはもちろん観光客が散策の合間に休憩するなど、多くの人のくつろぎの場として愛されている。
15. 常栄寺雪舟庭
室町時代に活躍した水墨画家であり禅僧である「雪舟」。大内氏の庇護のもと周防に移り明(中国)に渡り水墨画を学び、画聖と称せられるほどに。「天橋立図」や「四季山水図(山水長巻)」など、現存する作品のうち6点が国宝に指定されるなど、日本の絵画史において別格の評価を受けている。
16. 千畳敷
日本海に突出した向津具半島の東側、標高333mの高台の草原で約26,400㎡の広さを誇る。
波のざわめきを伝える爽やかな海風を感じながら、コバルトブルーの日本海の美しい景色をゆったりと眺めよう。
17. 赤間神宮
竜宮城をイメージして建立された朱色の水天門が目を引く神社。壇ノ浦の合戦に敗れてわずか8歳で入水した安徳天皇を祀る。また、赤間神宮の前身である阿弥陀寺は、有名な怪談「耳なし芳一」の舞台になった寺でもある。
海に面して建つことから水にまつわるご利益で知られ、とくに水難守護や水商売繁盛にご利益があると言われている。
18. 巖流島
瀬戸内海の関門海峡に浮かぶ、周囲1.6kmほどの小さな無人島。慶長17年(1612)に、天下無双の剣豪として知られる宮本武蔵と、つばめ返しの大技を編み出した佐々木小次郎が決闘した島として知られる。正式名称は「船島」。
関門海峡を一望する眺望抜群の展望広場に建つ、決戦のシーンを再現した「武蔵・小次郎像」は必見。
19. 下関市立しものせき水族館「海響館」
美しい関門海峡の潮流を再現した関門海峡潮流水槽やトラフグ、マンボウなど世界一の種類数を誇るフグの仲間の展示など、下関ならではの展示が充実している。
イルカとアシカの共演ショーや、スナメリが作るバブルリングをパフォーマンスとして公開するなど、特色豊かで工夫を凝らしたイベントも魅力。
移動も楽しもう!山口のユニークな交通機関2選
清流錦川に育まれた四季折々の美しい景色を堪能しながら「とことこトレイン」でゆったりとした時間を楽しむ。
迫力のある漆黒の車体、鳴り響く汽笛と石炭の匂いで、タイムスリップした錯覚を覚える蒸気機関車。
山口を観光するならぜひ乗ってみてほしい、ユニークな列車をご紹介。
1. 錦川清流線&とことこトレイン
岩国市の岩国駅から錦町駅の間を走る全長38,3kmの鉄道が錦川清流線。
車体は「清流と奏でる自然の風景」がテーマ。
「桜のピンク」「森林のグリーン」「蛍の光のイエロー」「清流のブルー」の4種類で、それぞれパステルカラーの車両にラッピングが施されている。
路線はほぼ全線が国道187号線、錦帯橋の架かる錦川に沿って敷かれている。
2. SL「やまぐち」号
鉄道の近代化にともない姿を消した蒸気機関車(SL)が昭和54(1979)年山口線に復活。観光用の臨時快速列車として運行中だ。
新山口駅を出発、湯田温泉、長門峡などを通り、「山陰の小京都」と呼ばれる島根県の津和野駅まで見どころいっぱいの62.9kmを約2時間、汽笛を響かせながらロマンあふれる旅へ誘ってくれる。
ご当地グルメを食べるならココ!山口の人気飲食店3選
「山口」を観光するなら、山口のご当地グルメを味わないという選択肢はない。
これから紹介する人気飲食店なら、山口の食材を活かした料理はもちろん、山口の食文化が詰まったご当地グルメを堪能できる。
観光だけでなく、山口のグルメもしっかり楽しもう。
1. 見蘭牛ダイニング玄
和牛のルーツと言われる「見島牛」や、その血統を受け継いだ「見蘭牛」を使った料理を味わえるレストラン。
牛の生育から手掛ける地元の精肉店「ミドリヤファーム」が営む店で、上質な牛肉をリーズナブルに味わえると評判だ。
2. 元祖ばりそば本舗 春来軒 小郡店
台湾の麵料理を参考に生み出され、半世紀以上の歴史を持つ山口のご当地グルメ「ばりそば」を味わえる店。
ばりそばは焼いた麺にスープをかけた料理で、食べた時に「バリバリ」と音がすることからその名がついたとされている。
一見長崎名物の「皿うどん」に似ているが、皿うどんのスープが豚骨ベースでとろみのあるのに対し、ばりそばは鶏ガラベースのサラッとしたスープで比較的あっさりとした味わいが特徴。
3. 元祖瓦そば たかせ 川棚本館
山口県の郷土料理である瓦そば発祥の地として知られる老舗。
瓦そばとは、熱した瓦の上に茶そば、牛肉、錦糸卵などをトッピングしたそばのこと。西南戦争中の野戦の合間に瓦を用いて野草や肉を食べたという話から着想して「たかせ」で提供されるようになり、いつしか山口のご当地グルメとして定着した。
幅広い品揃えで楽しめる!山口で人気のショッピングスポット2選
「山口」で買い物を楽しみたいなら、これから紹介するショッピングスポットへ訪れてほしい。
名産品やお土産はもちろん、ファッションや雑貨など、幅広い品揃えで出迎えてくれる。
1. カモンワーフ
下関港の唐戸エリアにある「カモンワーフ」は2002年にオープン。
下関名物であるふぐ料理や寿司、海鮮丼など関門で水揚げされた海の幸を味わえる飲食店のほか、地元の名産品や土産物を扱うショップが並ぶシーサイドモールだ。
2. シーモール下関
下関市にある「シーモール下関」は、百貨店に加え専門店街や多彩な施設で構成される山口県最大級の大型複合ショッピングセンターだ。
施設のメインとなるのは地上7階・地下1階の百貨店「大丸下関店」。
それに加えて約130の店舗からなる専門店エリアやスーパーマーケットでショッピングを楽しめる。
防長四湯で癒される!宿泊施設3選
山口を観光するなら、昔から「防長四湯」と呼ばれる、古くから親しまれてきた湯田温泉・長門湯本温泉・俵山温泉・川棚温泉はぜひ体験してほしい。
温泉によって、泉温も効能も異なるため、山口県内だけで様々な温泉が楽しめる。
そんな「防長四湯」に入れる宿泊温泉施設を紹介しよう。
1. 松田屋ホテル
山口市の湯田温泉にある老舗旅館、松田屋ホテル(1932年に松田屋から改名)。
創業は延宝3(1675)年、当時から豊富な湯量に恵まれた土地で長州藩や毛利家の湯治場でもあった。
坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通など、維新の志士たちが会合の場として頻繁に訪れ密議を交わし、酒を飲み、温泉で心身の疲れを癒やしたという。
2. 界 長門
600年以上の歴史があり、神のお告げで発見されたという長門湯本温泉。
そんな山口県を代表する温泉街に令和2(2020)年オープンしたのが、星野リゾートが全国に展開する「界 長門」。
江戸時代の武家文化を体現した「藩主の御茶屋敷」がコンセプト。
美しい緑に囲まれ静かに流れる音信川に沿ってたたずんでいる。
3. 萩温泉郷 宵待ちの宿 萩一輪
白砂青松の美しい海岸で「夕陽百選」にも選ばれる菊ヶ浜に面した萩の温泉旅館。
露天風呂客室やティーラウンジからは日本海や指月山の風光明媚な景観を楽しめる。
自家源泉を使った温泉は陶器風呂など4つの露天に加え、半露天4つと内湯3つの計11の湯船が揃う。
1日ごとに男女を入れ替えるのですべての湯めぐりも可能だ。
山口観光に関するよくある質問
Q
短い時間で山口を満喫するためには、どこに行けば良い?
美しい自然景観と歴史・文化を感じられるスポットが集まる下関市か、人気観光スポットの岩国城と錦帯橋、その周辺でグルメとショッピングを楽しめる岩国市がお勧めです。
Q
山口の名物グルメは?
焼いた麺にスープをかけた「ばりそば」、熱した瓦の上に茶そばとトッピングを載せた「瓦そば」、フグがよく獲れる下関ではフグ料理が名物グルメです。