最初に読むべき琵琶湖旅行完全ガイド

最初に読むべき琵琶湖旅行完全ガイド

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

日本で最も広く、最も有名な湖「琵琶湖」には、絶景スポットが多く、魅力的な観光スポットも多い。また、季節によって様々な楽しみ方ができる。
そのため、琵琶湖をどのように楽しめば良いのか迷ってしまうかもしれない。
また、長い歴史を持つ琵琶湖だからこそ、訪れる前に文化的な側面も知っておくべきだ。
琵琶湖周辺の旅行を検討している方向けに、この記事では琵琶湖の魅力と楽しみ方だけでなく、文化的側面もお伝えしていく。
記事を読むことで、琵琶湖を中心とする旅行はより充実したものになるだろう。

琵琶湖ってどんなところ?

日本で最も広い湖「琵琶湖」は、日本列島のほぼ中央にある。
京都に隣接する「滋賀県」に位置し、約670㎢もの広さは県の面積の6分の1を占める。
琵琶湖が形成されたのは約400万年前、当時は今より南の三重県の辺りにあった。
長い歳月を経て地面の変動によって北へ動き、約30~40万年前に現在の位置と大きさになった。
琵琶湖は10万年以上の歴史を持つ「古代湖」で、世界的にも珍しい。
古代湖であるからこそ、多数の固有種が生息し独特の生態系が保たれている。
貯水量も日本最大で、約275億tという豊かさ。
「近畿の水がめ」と呼ばれ、昔から水運や漁場として近畿地方の発展に貢献してきた。
景勝地としての歴史も長く、その景観の美しさや迫力に魅了され、多くの観光客が足を運ぶ。
特に「琵琶湖八景」「近江八景」に選ばれた場所は、古くから琵琶湖の絶景を見に、多くの人々が訪れている。
絶景だけでなく、ウォータースポーツやパラグライダーなどのアクティビティや、湖で獲れた魚介類を使った琵琶湖グルメも楽しめるなど、様々な体験をできるのが魅力だ。

琵琶湖の歴史や特徴を知った上で見る絶景は一味違うだろう
琵琶湖の歴史や特徴を知った上で見る絶景は一味違うだろう

琵琶湖の四季折々の魅力と楽しみ方

琵琶湖周辺には絶景スポットが多く、その季節でしか見られない景色も多い。
さらに、季節限定のアクティビティもあるため、訪れる時期に合わせた観光プランを立ててほしい。

桜に包まれた春の琵琶湖周辺スポットを散策

春に琵琶湖を観光するなら、湖畔の桜の名所へ足を運ぶべきだ。
琵琶湖八景の「暁霧・海津大崎の岩礁」として知られる海津大崎は、約800本の華麗なソメイヨシノが湖岸に約4kmの桜のトンネルを作り出す。
比良山系に位置するびわ湖バレイでは、約1,000本のサクラが1,500mにわたって傾斜地に咲き誇り、琵琶湖を背景に桜を眺められる。
ソメイヨシノやしだれ桜、山桜などおよそ600本の桜に境内が包まれる石山寺も見逃せない。
琵琶湖周辺の桜の見ごろは例年3月下旬~4月上旬だが、その年の気象条件により前後する場合もあるので、出発前に確認しておこう。

夏の琵琶湖ならではのアクティビティを満喫

琵琶湖の魅力は景観の美しさだけではない。様々なアクティビティを楽しめるのも魅力のひとつだ。
特に夏には湖水浴を楽しむ人々で賑わい、バラエティ豊かなウォータースポーツにも挑戦できる。
サーフボードに立ちパドルで漕いで進む「SUPスタンドアップパドル」や、水上バイクから噴出された水の水圧で空を飛ぶ「フライボート」、直径2.5mの風船の中に入って浮遊体験ができる「ウォーターボール」など、他ではできない体験ができる。
また、例年9月中旬には湖上花火を楽しめる「長浜・北びわ湖大花火大会」も開催。
夏ならではのアクティビティと夏の風情を満喫しよう。

秋の琵琶湖観光なら紅葉狩りに出かけよう

琵琶湖周辺には紅葉の名所も多いため、秋に観光するなら紅葉狩りもプランに組み込もう。
標高848mの高さに位置する比叡山延暦寺では、深山の趣を感じながら、紅葉と歴史的建造物が調和した空間を散策できる。
桜の名所でもある石山寺は、約1,000本の木々が赤や黄に染まり、周囲の硅灰岩を彩る。ライトアップされた境内も幻想的で美しい。
びわ湖バレイのロープウェイからは、眼下に絨毯のように広がる美しい紅葉と琵琶湖を一望できる。
紅葉の見頃は例年11月中旬から12月上旬。ただ、気象条件によって多少前後することもあるため、注意してほしい。

冬の琵琶湖ならウィンタースポーツを楽しもう

琵琶湖の湖畔には、スキーやスノーボードを楽しめるスキー場があるのはご存知だろうか。
ネーチャーリゾート「びわ湖バレイ」のスキー場は、例年12月下旬からオープン。
良質な天然雪を世界レベルの人工降雪機で補い、良質な雪質と豊富な雪を実現。
眼下にびわ湖の絶景を一望することができるロケーションも魅力だ。
雪が降り積もる琵琶湖周辺の美しい風景を満喫するのも忘れずに。
冬に琵琶湖へ訪れるなら、ウィンタースポーツも楽しもう。

初心者から上級者まで楽しめる9つのコースがスタンバイ
初心者から上級者まで楽しめる9つのコースがスタンバイ

旅行プランを立てる前に知るべき琵琶湖畔の6エリアの魅力

琵琶湖は面積が広く、訪れる場所によって雰囲気も魅力も、楽しみ方も全く異なる。
そのため、琵琶湖を観光する前にエリアごとの特色を把握し、訪れる地域を決めてプランを組み立てよう。
琵琶湖の魅力を満喫できる観光プランを組み立てるためにも、ぜひこれから紹介する6つのエリアの魅力と見どころを参考にしてほしい。

京都からすぐ!見どころ盛りだくさんの「大津エリア」

琵琶湖の南西部に広がる「大津エリア」は、京都に隣接していることもあり、多くの観光客が足を運ぶ。
約1,350年前に「大津京」という都が設けられたこともあり、歴史的建造物や「近江神宮」をはじめ、神社仏閣が多い。世界遺産に登録されている「比叡山延暦寺」も有名だ。
琵琶湖の絶景を満喫でき、冬にはスキーやスノボーも楽しめる「びわ湖バレイ」もある。

ビュースポット・グルメ・アクティビティを楽しめるびわ湖バレイ
ビュースポット・グルメ・アクティビティを楽しめるびわ湖バレイ

山々が織りなす美しい景色を満喫できる「湖南エリア」

「草津市」や「守山市」を含む、琵琶湖の南東に広がるエリア。広々とした水田がある自然豊かでのどかな地域だ。
近江富士とも呼ばれる荘厳な佇まいの山「三上山」をハイキングしたり、「草津市立水生植物公園みずの森」で蓮やスイレンなど様々な水生植物や四季の花々を楽しめたりと、豊かな自然を満喫できる。

稜線が美しく、近江富士とも呼ばれる三上山
稜線が美しく、近江富士とも呼ばれる三上山

琵琶湖の自然と歴史を感じるスポットが満載「湖西エリア」

高島市を含む「湖西エリア」は、琵琶湖北西の地域。
「マキノ高原」や「STAGEX高島」でキャンプやグランピングができ、雄大な自然を肌で感じられるような体験ができる。夏は湖水浴、冬はスキーと四季折々のアクティビティも魅力。
酒蔵の「川島酒造」で日本酒ができる工程を学べたり、侍の時代から鯖を京都に運ぶ道として栄えた「鯖街道」で古き良き日本情緒を味わえる散策ができたり、湖中の鳥居が絶景スポットとして知られる「白鬚神社」があったりと、魅力的な観光スポットが多い。

美しい湖中の鳥居で知られる白鬚神社も湖西エリアだ
美しい湖中の鳥居で知られる白鬚神社も湖西エリアだ

琵琶湖の自然と信仰が調和した景観が広がる「湖北エリア」

琵琶湖の北岸、長浜市や米原市を含む地域が「湖北エリア」と呼ばれる。
霊峰として古くから崇められてきた「伊吹山」や琵琶湖にぽっかり浮かぶ「竹生島」があり、自然と信仰が調和した景観を存分に堪能できる。
長浜市の旧市街にある伝統的な建造物群を活かした「黒壁スクエア」というエリアもありレトロモダンな雰囲気の中、食事や散策が楽しめると人気。

琵琶湖に浮かぶ竹生島
琵琶湖に浮かぶ竹生島

日本ならではの美しさに出会える「湖東エリア」

琵琶湖の東岸に位置し、彦根市などを含む湖東エリア。
滋賀の人気観光スポット「彦根城」や、紅葉の美しい絶景スポットとして知られる「西明寺」「金剛輪寺」「百済寺」の「湖東三山」があり、日本らしい美しさを堪能できる。
彦根城周辺で人力車に乗り、庭園や天守閣を巡れば、タイムスリップしたような気分が味わえる。

滋賀を代表する観光スポット彦根城を中心に巡ってみよう
滋賀を代表する観光スポット彦根城を中心に巡ってみよう

歴史と自然が調和した風景と日本の風情を楽しめる「東近江エリア」

琵琶湖の南東岸に位置する「近江八幡市」などを含む「東近江エリア」。
琵琶湖からひかれた水路を船に乗ってめぐる「水郷めぐり」をはじめ、美しい石組みや白壁土蔵が並ぶ「五個荘金堂の町並み」や、天狗が住むと言われる「赤神山」の
中腹にある「太郎坊宮」など、歴史と自然の調和した風景が堪能できるスポットが多い。

琵琶湖から続く水路に乗って、日本の風情を感じてみよう
琵琶湖から続く水路に乗って、日本の風情を感じてみよう

古くから愛されてきた琵琶湖の絶景スポット

琵琶湖へ訪れるなら、その絶景を満喫するプランを立てるべきだ。
絶景スポットは数多くあるが、古くから愛されてきた絶景スポットである、「琵琶湖八景」と「近江八景」に絞って紹介していこう。

地元の人々が選んだ8つの絶景「琵琶湖八景」

1950年に地元の人々の公募で選ばれた、琵琶湖の美しい8つの風景が「琵琶湖八景」だ。
いずれも琵琶湖に広がる、雄大さと変化に富んだ風景であり、琵琶湖八景を巡れば、存分にその魅力を堪能できるだろう。

1. 「暁霧」海津大崎の岩礁

「海津大崎」の湖中から真っすぐ突き出した岩礁と、その背後に浮かぶ竹生島が朝霧に包まれる幻想的な風景。
海津大崎は琵琶湖北端、高島市マキノ町の湖畔にある岩礁地帯。桜の名所としても知られている。

琵琶湖八景の一つに数えられている桜の名所
琵琶湖八景の一つに数えられている桜の名所

2. 「涼風」雄松崎の白汀

琵琶湖の西岸、約3km続く白砂と松の木々の緑、青い湖水の美しいコントラスト。
そして、その美しい風景に涼しい風が吹き渡る様子を指す。
雄松崎は琵琶湖の西岸、「比良川」の河口の北側に広がる砂州(さす)のことだ。

白砂と青々した松原が美しい景観を作りだす
白砂と青々した松原が美しい景観を作りだす

3. 「煙雨」比叡の樹林

琵琶湖の西岸にある「比叡山延暦寺」の、樹齢を重ねたスギやモミなどの生い茂る樹林。
樹林の鬱蒼としながらも神秘的な佇まいが雨に煙る様子は、現世を忘れてしまうような幽玄さ感じさせる。

幽玄な風景が広がる比叡山延暦寺の樹林
幽玄な風景が広がる比叡山延暦寺の樹林

4. 「夕陽」瀬田石山の清流

夕日が映える瀬田川と「瀬田の唐橋」の情緒溢れる美しい景観。
琵琶湖のほとり、瀬田川にかかる全長約224mの瀬田の唐橋は、「日本の道100選」にも選ばれ、日本最古の歴史書「日本書紀」にも登場する。

夕陽に染まる瀬田の唐橋
夕陽に染まる瀬田の唐橋

5. 「新雪」賤ケ岳の大観

16世紀に歴史的合戦があったことで知られる「賤ケ岳(しずがたけ)」。
その山頂からは琵琶湖の大きく湾曲した入江に険しく急な山肌が落ち込む、雄大な景色を一望できる。
新雪が積もる時期、朝日が差し込む時間には、雄大さを保ちつつも幻想的な景色が広がる。

賤ケ岳山頂から望む琵琶湖の絶景
賤ケ岳山頂から望む琵琶湖の絶景

6. 「深緑」 竹生島の沈影

琵琶湖に浮かぶ、周囲約2kmの小さな「竹生島」。
海津大崎から眺める、緑に包まれた竹生島の島影が琵琶湖の湖面に映る風景は、琵琶湖を代表する景色のひとつだ。

幻想的な景観を生み出す竹生島
幻想的な景観を生み出す竹生島

7. 「月明」 彦根の古城

琵琶湖東岸にある「彦根城」。その優美かつ荘厳な姿の天守閣が、月明かりに照らされた情景は美しいだけでなく、心を揺さぶる。
1622年から聳え立つ彦根城と、悠久の時を経ても変わらない美しさを誇る月を眺めながら、過去の日本へと思い馳せてみよう。

月に照らされる美しい彦根城
月に照らされる美しい彦根城

8. 「春色」 安土八幡の水郷

琵琶湖の南東岸「近江八幡市」などを含む「東近江エリア」の名物「水郷めぐり」。
堀の岸辺には「ヨシ」が群生し、水鳥たちも多く集い、自然の情緒と日本情緒をゆったりと満喫できる「水郷めぐり」だが、水郷巡りが行われている風景それ自体も、長閑で絵画のように美しい。特に春の暖かな空気の中、緑が芽吹く景色は必見だ。

春の美しさを感じられる水郷の景色
春の美しさを感じられる水郷の景色

約500年前に選出された8つの絶景「近江八景」

「近江」というのは琵琶湖東部の古い呼び名。「琵琶湖八景」よりはるか昔、約500年前に中国文化に倣い、当時の権力者によって定められたものが「近江八景」だ。
有名な浮世絵師「歌川広重」が描いた風景画「近江八景」によって、広く知られるようになった。
時代の移り変わりとともに、変化した風景もあるが、変わらない表情や当時を再現したスポットもある。
「近江八景」に選ばれたスポットにも、ぜひ足を運んでみてほしい。

1. 比良の暮雪

標高1,214mの武奈ケ岳をはじめ、1,000mを超える山々が連なる「比良山地」。
四季を通してダイナミックな稜線が印象的だが、特に冬の表情が荘厳で迫力がある。
冬の訪れとともに冠雪し、日暮れの薄明かりの中で白く染まる稜線と澄んだ湖面は冬の厳しさや自然の荒々しさの中に、懐の深い雄大さも感じさせる。
浮世絵に描かれた時代も現代も湖面と山並みは変わらないので、悠久の風景としても感動を誘う。

雪が積もる比良山地と琵琶湖の凛とした空気が美しい景観
雪が積もる比良山地と琵琶湖の凛とした空気が美しい景観

2. 堅田の落雁

琵琶湖の西岸の「堅田」という土地には、渡り鳥である「雁」の群れが訪れる。
はるか昔から秋の風物詩として有名だった。
琵琶湖の南西に位置する「浮御堂」の姿と雁の群れが、まるで構図を計算して描かれた絵画のように美しい光景を生み出す。
秋の夕暮れ時、赤く染まる空と雁の群れ、シルエットだけ浮かび上がる湖上の御堂の姿は、その季節、その時間帯でなければ見られない。
雁の群れの躍動感とどこまでも広がる空と湖面は、数百年前から見る人の心をつかんで離さない。

夕暮れ時の満月寺浮御堂の風情ある佇まい
夕暮れ時の満月寺浮御堂の風情ある佇まい

3. 唐崎の夜雨

琵琶湖の南西岸にある「唐崎神社」には、琵琶湖に面した広々とした境内に大きな黒松がある。
黒松に雨が降り注ぐ光景が、神秘的な陰影を生み出し印象的な美しい風景となる。
現在もその黒松はあるものの、樹木の健康のために大きな剪定を受け、保全育成を目指して養生中。そのため、近江八景に選ばれた時の景色を現在は見られない。
しかし、境内にはその他にも見どころが多いため、足を運んでも損はないだろう。

唐崎神社の境内に建てられた近江八景の石柱
唐崎神社の境内に建てられた近江八景の石柱

4. 三井の晩鐘

琵琶湖の南西岸にある「長等山園城寺(おんじょうじ)」、通称「三井寺」の夕暮れに鐘の音が響く情景が「三井の晩鐘」だ。
その鐘の音は、日本三大名鐘のひとつに選ばれ、「声の三井寺」とも呼ばれるほど美しい。
鐘のなるタイミングに出会えなくとも、鐘楼の隣にある案内所で800円を納めれば、自分で鐘をつける。

桜や紅葉の時期も楽しめる三井寺
桜や紅葉の時期も楽しめる三井寺

5. 粟津の晴嵐

琵琶湖の南西岸に広がる「粟津原」。現在は「なぎさ公園」として整備されている。
晴れた日に吹く強い風が松並木を動かす、爽やかな光景を指すのが「粟津の晴嵐」。
その情景はほとんど残っていないものの、「歌川広重」の描いた「粟津の晴嵐」の風景を復元した松並木の連なる遊歩道が整備されている。
風にざわめく松の木々と湖面のコントラストを、湖岸沿いを散策しながら楽しもう。

公園として整備されているため、湖岸をゆっくり散策できる
公園として整備されているため、湖岸をゆっくり散策できる

6. 矢橋の帰帆

琵琶湖の南東岸「矢橋」には、かつて琵琶湖を渡るための「渡し船」の発着所「矢橋港」があった。
たくさんの帆船が行きかう活気ある様子と、対岸の山並みや澄んだ湖面の雄大な静けさが、動と静の対比を生み出す印象的な光景であったと語り継がれている。
「歌川広重」の浮世絵にも当時の躍動感のある「矢橋」の姿が描かれている。
現在は廃港となり、矢橋帰帆島公園として整備され、帆船が行き来していた当時の風景は見られない。
発掘された矢橋港の遺構である3本の石積突堤や、当時から使われていた常夜灯がわずかに面影を残している。
公園を散策しつつ、はるか昔から琵琶湖とともに歩んできた土地の歴史に思いを馳せてみてはいかがだろうか。

廃港になった矢崎港の名残の常夜灯
廃港になった矢崎港の名残の常夜灯

7. 瀬田の夕照

「琵琶湖八景」にも選ばれた「瀬田の唐橋」が夕日に照らされる美しい景色は、数百年前から人々の心を打ってきた。
古くから交通の要所として栄えた歴史的な場所でもあり、「歌川広重」の浮世絵はもちろん、17世紀の有名な歌人である「松尾芭蕉」の俳句にも登場する。
大きく美しい姿の橋はもちろん、その上を行きかう人々と、湖面と対岸の稜線が赤く照らされる日暮れ時は、まさに絶景。

琵琶湖八景にも選ばれた夕暮れ時の瀬田の唐橋
琵琶湖八景にも選ばれた夕暮れ時の瀬田の唐橋

8. 石山の秋月

琵琶湖から流れる瀬田川のほとりに立つ真言宗の大本山「石山寺」。
境内にある「月見亭」からは、月明かりに照らされる境内や琵琶湖に映る月影を眺められる。
毎年「中秋の名月」には、「秋月祭」が行われ、夜でも参拝できる。
境内は灯篭や提灯、蠟燭など、月明かりの邪魔にならない優しい光でライトアップされ、幻想的な雰囲気に満ちる。

近江八景石山の秋月に描かれた月見亭
近江八景石山の秋月に描かれた月見亭

絶対に外せない!琵琶湖の人気観光スポット3選

ここからは琵琶湖周辺の特に人気が高い観光スポットを紹介しよう。
「琵琶湖八景」と「近江八景」と併せて巡れば、琵琶湖の魅力を満喫できるはずだ。

1. びわ湖テラス

標高約1,100mから日本一大きな湖、琵琶湖を望むネイチャーリゾート「びわ湖テラス」。
打見山と蓬莱山の山頂に広がる2つのテラスで、絶景を眺めながらゆったりと食事を味わう、ぜいたくなひとときを過ごしましょう。
山頂のびわ湖側にはびわ湖テラス「The Main」が広がっている。
このエリアには、湖が一望できる階段状のウッドデッキ「Grand Terrace」と北湖を見下ろす「North Terrace」があり、それぞれに広々としたウッドデッキと美しい水盤を備えている。

日本一の湖を眺めながら食事を楽しんで
日本一の湖を眺めながら食事を楽しんで

2. 白鬚神社

日本一の面積を誇る琵琶湖の北西部に立ち、創建から2000年以上とされる近江最古の大社。
国道161号線を挟んだ湖中に朱塗りの大鳥居があり、広島県宮島にある嚴島神社を思わせる光景から、「近江の嚴島」とも呼ばれている。
近年では琵琶湖に浮かぶ大鳥居の神秘的な景色がSNSで話題に。絶景のパワースポットとして多くの若者が訪れている。

琵琶湖中にたつ大鳥居がシンボルの絶景パワースポットとして知られる神社
琵琶湖中にたつ大鳥居がシンボルの絶景パワースポットとして知られる神社

3. 竹生島

琵琶湖の北部、沖合約6kmに浮かぶ周囲2kmあまりの小さな島である竹生島。
日本三弁才天の一つに数えられる宝厳寺や都久夫須麻神社がある。
古くから神様が棲む島として人々の信仰を集めており、近年ではパワースポットとしても人気がある。

神様が棲む島として人々の信仰を集める島
神様が棲む島として人々の信仰を集める島

湖魚を使った琵琶湖のご当地グルメも堪能してみよう

琵琶湖の湖畔には飲食店も多く、様々なご当地グルメを味わえる。
琵琶湖グルメと言えば、湖で獲れる魚介を使ったものが有名。
琵琶湖の湖魚を使った「鮒寿司」と「佃煮」は、他では味わえないのでぜひ試してほしい。
琵琶湖で獲れるアユやホンモロコといった淡水魚の塩焼をはじめ、琵琶湖にしか生息しないビワマスを使った料理も食べてみることをお勧めする。
もちろん、滋賀の名物である「近江牛」や「近江ちゃんぽん」などを味わえる店も多い。

琵琶湖でしか味わえないビワマスを堪能してみよう
琵琶湖でしか味わえないビワマスを堪能してみよう

琵琶湖湖畔に泊まるなら温泉と絶景を楽しめる雄琴温泉がお勧め

琵琶湖の湖畔に泊まるなら、温泉郷「雄琴温泉」の宿泊施設を選ぼう。
雄琴温泉は観光スポットが集まり、京都からもアクセスしやすい「大津市」にある。
全国的に珍しい日の出を眺められる温泉地であり、琵琶湖を一望できるロケーションの露天風呂もあるため、温泉と絶景を一度に楽しめる施設も少なくない。
温泉旅館だけでなく、日帰り入浴できる施設や無料の足湯もあるため、宿泊しない場合でも、ぜひ立ち寄ってほしい。

ロケーションに優れた旅館の多い雄琴温泉
ロケーションに優れた旅館の多い雄琴温泉

琵琶湖の絶景とグルメを楽しむ贅沢旅モデルコース

琵琶湖は広く、楽しみ方も観光スポットも多いので、どんなプランを立てれば良いか迷うかもしれない。
そんな時はこれから紹介する、琵琶湖の絶景とグルメを贅沢に堪能するモデルコースを参考にしてほしい。

モデルコース1日目

10:00
「びわ湖テラス」で大パノラマのびわ湖の絶景を楽しむ
12:00
「びわ湖テラス」内のグリルダイニング&バー HALUKAでランチタイム
13:30
多彩なアクティビティで大自然を満喫
17:00
おごと温泉にある風情感じる宿「湯元舘」で旅の疲れを癒す

モデルコース2日目

8:10
無料の足湯が楽しめる、朝の「おごと温泉観光公園」へ
9:30
マリーナクラブリブレでヨット体験
15:00
優雅で幻想的な満月寺の「浮御堂」へ
15:30
地元堅田漁港で仕入れた湖魚の佃煮が並ぶ「魚富商店」に立ち寄り
16:00
老舗酒造「浪乃音酒造」では丁寧に心を込めて醸す日本酒について学ぶ
16:30
「御菓子処 嶋屋」では四季折々の恵みを尊ぶ美しい和菓子を
17:10
散策しながら立ち寄りたい「近江麦酒」のビアテラス

モデルコースの詳細は、以下の記事を確認してほしい。

琵琶湖旅行に関するよくある質問

Q

琵琶湖のどのエリアに観光スポットは多い?

A

京都に近い「大津エリア」と白鬚神社などが点在する「湖西エリア」に多いです。

Q

琵琶湖の紅葉の見頃は?

A

11月中旬から12月上旬に見頃を迎えるスポットが多いですが、その年の気候条件やスポットによって異なります。

Q

琵琶湖の桜の見頃は?

A

例年の見頃は3月下旬から4月上旬です。

まとめ

この記事では、琵琶湖周辺の旅行をより楽しむために知っておくべき、琵琶湖の魅力と楽しみ方を中心に、文化的側面もお伝えしてきた。
記事を参考に琵琶湖周辺を旅行すれば、より豊かで満足の行く旅になるだろう。
琵琶湖周辺の人気観光スポットを中心に、宿泊施設やショッピングスポットも紹介している、こちらの記事も併せて参考にしてほしい。