
【滋賀で選ぶ旅のかたち13選】湖東で歴史を歩くか、湖西で自然に浸るか
琵琶湖を中心に広がる滋賀には、八幡堀や白鬚神社、比叡山延暦寺など、個性の異なるスポットが点在している。湖の東側では歴史や文化を感じながら歩く時間、西側では水辺や山のスケールを楽しむ時間が広がる。
同じ湖でも、過ごし方でその表情は大きく変わる。どちらにもそれぞれの魅力があるからこそ、どちらを選ぶかで旅の印象は変わっていく。
さて、あなたはどちらの滋賀を選ぶ?
【湖東】城下町の水辺を歩き近江の歴史に触れる
城下町として発展した近江の町には、水とともに栄えた歴史の痕跡が今も残る。
運河や湖岸の風景をたどりながら歩けば、往時の面影が自然と立ち上がる。水辺の景色とともに、歴史ある町並みを気軽に巡りたい。
1. 八幡堀(近江八幡市)
八幡堀は、八幡山城の堀として築かれた運河で、白壁の土蔵と水面が織りなす景観が印象的な水路。城下町の歴史を今に伝える象徴的な存在だ。
八幡山を囲むように流れ、琵琶湖へとつながる水路で、往時は荷船が行き交い商業の要として栄えた。屋形船や手漕ぎ船に乗れば、水辺から町並みをゆったり眺めることができる。風景の中に溶け込みながら、近江の歴史を体感できるひととき。

2. 豊公園(長浜市)
豊公園は、長浜城跡を整備して生まれた公園で、琵琶湖と城郭風景が重なる開放的なロケーション。
園内には復元された長浜城がそびえ、歴史博物館として公開されているほか、秀吉公像や太閤井戸の石碑なども点在する。
春には約600本の桜が咲き誇り、天守を包み込む景色は圧巻。歴史と四季の風景が重なり合う、散策に心地よいスポットだ。

【湖東】商人町の路地を歩き暮らしの文化に出会う
商人たちが行き交った町には、当時の暮らしや価値観を伝える風景が残る。
白壁の町家や水路沿いの路地を歩けば、商いとともに育まれた文化が身近に感じられる。何気ない町並みの中に、豊かな暮らしの知恵が息づいている。
3. 五個荘金堂の町並み(東近江市)
五個荘金堂の町並みは、近江商人の本宅や蔵屋敷が残る歴史的景観地区で、白壁と水路が続く町並みに往時の暮らしが息づいている。
江戸後期から昭和初期にかけて活躍した商人たちの屋敷や伝統的な農家住宅が残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。水路には錦鯉が泳ぎ、静かな時間が流れる街並みをゆったり歩いて、商人文化の奥行きに触れてみよう。

4. 日牟禮八幡宮(近江八幡市)
日牟禮八幡宮は、約1800年の歴史を持つ近江八幡の総鎮守で、地域に深く根付いた神社。厄除けや商売繁盛のご利益で知られ、近江八幡の地名の由来にもなっている。
楼門や本殿の美しい造形に加え、左義長祭や八幡祭といった勇壮な祭礼も見どころ。歴史と信仰が息づく空間で、土地の力を感じられるひとときを過ごそう。

【湖東】山上の古刹へ登り祈りの風景に出会う
山の上に建つ古刹には、長い歴史の中で受け継がれてきた祈りの風景が広がる。石段や山道を登る時間そのものがひとつの体験となり、たどり着いた先には静かな空気が満ちている。自然と歴史が重なる場所で、心を整える時間がゆるやかに続く。
5. 長命寺(近江八幡市)
5. 長命寺(近江八幡市)
長命寺は、聖徳太子の開基と伝わる古刹で、琵琶湖を望む山上に佇む寺院。健康長寿や無病息災のご利益があるとして、古くから人びとに親しまれてきた。
808段の石段を登る参道は厳しくも印象的で、頂上からは湖を一望できる絶景が広がる。本堂や三重塔など文化財も多く、歴史的価値の高さも魅力。登り切った先に広がる景色が、達成感とともに心に残る。

6. 観音正寺(近江八幡市)
観音正寺は、繖山の山頂に建つ寺院で、人魚伝説に由来する歴史を持つ古刹。古くから縁結びの寺としても知られ、さまざまなご縁の成就を願って多くの人が訪れている。
参道を進んだ先には仁王像が立ち、本堂には高さ6.3mの千手観音像が安置される。境内には四季の花が咲き、眼下には安土の景色が広がる。山上の静けさの中で、祈りと自然に向き合える時間を過ごそう。

7. 天台宗 湖東三山 釈迦山 百済寺(東近江市)
百済寺は、聖徳太子が創建したと伝わる湖東三山のひとつで、広大な境内に歴史的景観が広がる古刹。石垣や堂宇、庭園などが点在し、長い歴史を感じさせる佇まいが魅力。
秋には紅葉が境内を彩り、本坊庭園では巨岩と紅葉の美しい対比が楽しめる。自然と歴史が織りなす風景に、思わず足を止めたくなる。

【湖西】湖岸の空間を歩き水辺で過ごす時間を楽しむ
湖岸に広がる空間では、水辺ならではの開放的な時間が楽しめる。
遊歩道や浜辺を歩きながら、琵琶湖の風景とともにゆったりと過ごせるのが魅力。風に吹かれながら、自分のペースで過ごしたくなるロケーション。
8. 大津湖岸なぎさ公園(大津市)
大津湖岸なぎさ公園は、琵琶湖西岸に沿って約5kmにわたって広がる湖岸公園。水辺の景観とともに過ごせる開放感が魅力のスポットだ。
園内は複数のエリアに分かれ、遊歩道や広場、花壇などが整備されている。SUPやヨガなどのアクティビティも楽しめ、季節ごとの花々も彩りを添える。湖とともに過ごす、ゆったりした時間が心地よい。

9. 柳が崎湖畔公園びわ湖大津館(大津市)
柳が崎湖畔公園びわ湖大津館は、旧琵琶湖ホテル本館を活用した文化施設。湖国の迎賓館と称され、昭和天皇をはじめ多くの著名人が宿泊した格式の高いホテルだ。
和洋折衷の建築美が特徴で、館内にはレストランやギャラリーも併設。隣接するイングリッシュガーデンも見どころのひとつ。レトロな空間と湖畔の風景をあわせて楽しめるスポットだ。

【湖西】湖上に現れる象徴的な景観に出会う
湖上に浮かぶように現れる景観は、湖西エリアを象徴する存在。時間帯や天候によって表情を変える風景は、訪れるたびに違った印象を与えてくれる。
一度は目にしておきたい、印象的な風景が待っている。
10. 白鬚神社(高島市)
白鬚神社は、琵琶湖の湖中に立つ大鳥居で知られる、近江最古とされる歴史を持つ神社。
全国に多数ある白鬚神社の総本社で、猿田彦命を御祭神として祀る。湖に浮かぶように見える朱塗りの鳥居は象徴的な景観で、「近江の嚴島」とも呼ばれる。時間帯によって異なる表情を見せるのも魅力。神秘的な風景に、思わず見入ってしまうはず。

11. 浮御堂(満月寺)(大津市)
浮御堂は、琵琶湖に突き出すように建つ満月寺の堂で、水面に浮かぶような姿が印象的な景勝地。平安時代後期に源信が建立したと伝えられ、湖上安全を祈る場として親しまれてきた。
室町時代に選定された近江八景の一つ「堅田の落雁」としても名高い地。堂内からは琵琶湖を一望でき、朝夕で異なる表情を見せる。静かな湖面とともに、心が整う時間が流れる。

【湖西】山上からの眺望を体感し湖のスケールを感じる
山上から見渡す琵琶湖の風景は、その広さと奥行きを実感させてくれる。
標高を上げるごとに視界が開け、湖と山並みが織りなすダイナミックな景色が広がる。目の前に広がるスケールに、思わず足を止めるはず。
12. 天台宗総本山 比叡山延暦寺(大津市)
比叡山延暦寺は、最澄によって開かれた天台宗の総本山で、山全体が境内となる大寺院。東塔、西塔、横川の3エリアからなり、100ほどの堂塔が点在。
国宝の根本中堂をはじめ、多くの文化財が残り、日本仏教の中心として歴史を刻んできた。山内には巡拝路も整備され、自然の中での参拝も楽しめる。歴史と信仰の重みを感じながら歩く時間が印象に残る。

13. 比叡山ドライブウェイ(大津市)
比叡山ドライブウェイは、比叡山の山腹を走る全長約8kmの道路で、四季の景色を楽しめるドライブコース。
途中の「夢見が丘」の展望台からは、広大な琵琶湖の眺望、天気の良い日には琵琶湖大橋や沖島まで見渡すことができる。
沿線にはカフェや立ち寄りスポットも点在し、ドライブの途中でひと息つく楽しみも。景色を楽しみながら進む時間そのものが魅力のルートだ。

まとめ
湖東で歴史をたどりながら歩くか、湖西で自然のスケールに身を委ねるか。
同じ琵琶湖をめぐる旅でも、選ぶエリアによって過ごし方は大きく変わる。どちらにもそれぞれの魅力があり、どちらを選んでも違った滋賀の表情に出会えるはず。
気になるテーマから旅を組み立てて、自分に合った滋賀の楽しみ方を見つけてみてはいかが。




