
出汁とタネが織りなす、おでんのディープな世界。偏愛ガイドが全国各地から10店を厳選。
日本の冬の風物詩として、国民食として、多くの人から愛されるおでん。一見すると、出汁でタネ(具材)を煮込んだシンプルな料理だが、地域やお店ごとに違ったディープな世界が広がっている。今回の偏愛ガイドは、全国のおでん屋、取り寄せ、コンビニなどで数百種以上を食べてきた、名物おでん探究家の柳生九兵衛さん。歴史や変遷、地域特性、お店での楽しみ方、旅行者へのアドバイス、全国各地の訪れるべき名店、等々、おでんの世界を熱く語っていただいた。
出汁好きから派生してハマったおでん沼
名物おでん探究家/名物グルメ探究家の柳生九兵衛です。
私は元々、安くて旨いもの全般が好きで、とりわけ出汁やスープなど汁ものが大好きでした。いろいろな出汁やつゆを愛したことがおでん好きの出発点で、最初はコンビニおでんにハマりました。「この位置から取ると牛スジ肉の旨味が染み出ているな」とか、「この角のスペースだと練り物の旨味が集まっているな」という風に、鍋を観察し狙いを定めて出汁をすくっていたんです。
そこから、おでんの沼にハマっていったわけですが、ふと面白い事実に気づきました。当時のコンビニでは全国を何エリアかに細かく分けて、地方によって出汁のベースや、タネを変えていたんですよ。仕事や旅行で地方へ行った時、「ここのコンビニおでんは地元の味と全然違う」というご当地体験から、おでん巡りが始まりました。

全国各地で巡ったお店は、実に400軒以上
ただ、やっぱりコンビニおでんだけでは楽しみの限界があるので、本格的に日本全国のおでん専門店へ足を運ぶようになりました。
メディアなどでは分かりやすく300軒以上とか400軒とお伝えしていますが、実は初期の頃は全く記録をつけていなかったので、体感としては間違いなくそれ以上です。お取り寄せも含めると、相当な数になりますね。
おでんという食べ物は、暑い夏場はあまりお店に行かなくなりますから、主に秋から冬にかけてがメイン。最近でこそ、地方に遠征して一晩に数店舗をハシゴしながら、ひと冬で最低20〜30軒は巡っていますね。

地域ごとに歴史や特徴が異なる、日本のおでん文化
お店を巡って度肝を抜かれたのが、おでんは地域ならではの歴史、特徴、個性、食文化などが非常に色濃く反映されていることでした。
そこから私の全国おでん旅が本格化したのですが、自分の中で一つルールを決めています。それは、「一つの地域に行ったら、1店舗だけではなく3〜4店舗はハシゴする」ということ。
1店舗だけで「この地域のおでんはこういう感じなんだな」と判断したくないですし、それではお店にも地域にも失礼ですからね。地元の方に徹底的に聞き込みをしたり、自分でリサーチを重ねたりして、予算と時間の都合が合う限り、なるべく多くのお店を巡るようにしています。
そうして何軒もハシゴしていると、「この地域はこういう出汁やタネがベースなんだな」という地域の共通性が分かってくるんです。その一方で、同じ地域のお店でも店主のこだわりで個性が全く異なっていたり。そんな、「共通性の中にあるお店ごとのバリエーション」の発見も、おでん巡りの面白さであり魅力ですね。

庶民の知恵とこだわりにより、長い歴史の中で発展&進化
ここで、おでんという食べ物についてご説明しておきましょう。日本人で知らない方はいないはずですが、「昆布やカツオなどの和風出汁で練り物や野菜などのタネを煮込み、味を染み込ませた日本の伝統的な温かい鍋料理」といえば、海外の方にもイメージが湧きやすいと思います。
ただ、出汁でタネを煮込むようになったのは比較的後のことで、元々は豆腐田楽という食べ物がおでんの原型といわれているんですね。田楽とは田植えの時に豊作を祈って踊る田楽舞のことで、室町時代に拍子木の形に切った豆腐に串を打って焼く食べ物が出来て、その形が田楽の踊りに似ていることから名前がついたとされています。
当時の宮中に仕える女性が「お」をつけて丁寧語で「お田楽」と呼び、楽を略しておでんになったというのが有力な説です。この豆腐田楽がベースとなり、後に豆腐だけでなくナスや里芋や魚などを串に刺して焼く田楽が一般的に。江戸時代には、こんにゃくの味噌田楽が庶民の間で大ブームになりました。
その後、明治から大正時代にかけて、醤油ベースの汁で煮込む近代的なおでんが東京で発展。関西にも広まり、田楽と区別するために関西では関東炊きと呼ばれました。焼く田楽と違って汁で煮込む東京風の関東炊き、というのが今のおでんに一番近い原型といえるでしょう。
このように、おでんは日本の歴史の中で何百年もかけて、庶民の知恵とこだわりによって発展と進化を続けてきました。海外の方にも、出汁のグラデーションや、地域ごとの驚くべき進化のバリエーションを知ってもらえれば、絶対に感動してもらえるはずだと信じています。

人気トップに輝き続ける、キングオブ鍋料理
元々、おでんは高級料理ではなく、家庭でも食べられる気軽なもの。この30年近くの間、人気の鍋料理の中で、おでんがずっとトップらしいんですよね。そんなおでんの魅力について語り始めるとキリがないんですが、少しだけ(笑)。
出汁やスープが好きな私にとって、出汁を存分に味わえることが、まず大きな魅力です。そして、日本は細長い島国で、地域ならではの食材や料理法、食文化があり、おでんも地域ごとにさまざま。
最近は、地域ごとにいろいろなおでんを食べさせてくれるお店が増え、お家で食べるのとは全く違った楽しみ方ができることも、やっぱり面白いんじゃないかと思います。そんな魅力を、気軽に、手頃に、感じさせてくれるのが、これからご紹介する「ご当地おでん」です。

タイプ別、全国「ご当地おでん」解説
「ご当地おでん」は、大きく三つのタイプに分類されます。
一つは、地域ならではの個性をもち、古くから地元に根付いたおでん文化が発達している「地域密着型」。地域全体に明確な定義があり、団体や組合がしっかり機能して盛り上げているタイプです。その代表格が、誰もが知る「静岡おでん」。静岡おでんには、「黒はんぺんを入れる」「すべて串に刺さっている」「牛スジ等で取った黒い出汁」「青のりと魚の削り粉をかける」といった厳しい定義があります。また、エリアは静岡県全体と思われがちですが、実は静岡市を中心とした超局地的な文化なんです。静岡市内だけで、静岡おでんを食べられるお店が600軒から1,000軒もあるといわれているほど、地域に密着しています。
ちなみに、静岡おでんの出汁は味付け用で濃いため、飲んで楽しむものではありません。このような、昔から地域に根付いている「地域密着型」のご当地おでんは、全国に数十種類はあるでしょう。
2つめが、「地域活性型」。元々独自のおでん文化がない地域で、地域の発展や活性を目的に、地元一体となって開発した新しいおでん文化です。地域の新たな名物にすべく、独自の地域団体が立ち上がり活動しています。
そして3つめが、「パイオニア型」と呼んでいるタイプ。地元ならではの食材を使うなど、地域の特徴を生かして地元有志によって作られながら、まだ独自の団体などはなく、広まる途上段階の未来のご当地おでん。例えば、千葉県の木更津に「木更津おでん」があるんですが、これを名乗っているのは実はまだ世界で1店舗だけ。木更津の海には、ほかの小さな貝を食べてしまう厄介者として漁師さんから嫌われている「イボキサゴ」という貝がいるんです。身が小さすぎて食用には向かないんですが、もの凄く良い出汁がとれます。これを使っておでんを作り、地域の名物にしようと奮闘しているんです。
このように、日本全国には様々なタイプの「ご当地おでん」が存在します。

出汁もタネも食べ方もさまざま。個性が光る全国各地の”名物おでん”10選
さて、それではいよいよ全国各地の「名物おでん」をご紹介していきましょう。
あえて「ご当地おでん」ではなく「名物おでん」と言ったのは、「ご当地おでん」以外にも抜群に美味しいおでんがあるからです。全国各地に数あるおでん屋さんの中から、旅先でぜひ食べていただきたい「名物おでん」のお店を10店厳選しました。
1.【青森県】おでん いし井(青森県八戸市)
おでんを煮込む大鍋は伝統工芸品の南部鉄器
青森県八戸市の、昭和レトロな雰囲気が残る横丁にある、素晴らしいおでん屋さんです。気軽な立ち飲みスタイルのお店ながら、出しているおでんは超本格派の「パイオニア型」で、岩手の伝統工芸品である「南部鉄器」の巨大な鉄鍋でおでんをグツグツと炊いていることが最大の特徴。タネから出る旨味と鉄鍋から溶け出す鉄分が反応して、出汁が少し黒っぽく変化していくんですよ。そんな見た目とは裏腹に、地元の特別な塩を使って優しく味を調えられた出汁は、雑味がなくスッキリと澄んだ味わい。その出汁の旨みが、タネの中まで染み込んでいます。

2.【関東】小田原おでん本店(神奈川県小田原市)小田原おでん
名産の練り物を中心に多彩なタネが味の競演
私がこれまでに出会った「地域活性型」おでんの中で、一番成功していて、私が一番大好きな例が「小田原おでん」です。
小田原といえば、日本を代表する高級かまぼこの名産地ですが、かまぼこはお土産として買うものであって、地元で日常的におでんダネとして食べる習慣はありませんでした。そこに目をつけた地元の有志たちが、「これだけ素晴らしい練り物屋があるんだから、独自のおでん文化を創ろう」と声をあげたんです。地元の老舗かまぼこ屋各社に、小田原おでん専用の新作タネを1種類ずつ作ってもらい、おでんのオールスターチームを結成。
さらに、一般参加型のコンテストを開いて新作タネを公募し、毎年1種ずつ公式タネを新加入させています。プロの職人だけでなく、地域住民みんなが「俺たちが育てているおでんだ」という思い入れを持っているからこそ、歴史が浅いにもかかわらず全国からお客さんを呼ぶご当地おでんブランドに成長しました。
出汁は非常に上品で優しく、仕上げに名産の梅を使った特製梅味噌を少しつけて食べるのが小田原流です。

3.【関東】ちょいおでん 新宿本店(東京都新宿区)新宿の名物おでん
上品なハモ出汁と個性的な創作タネがベストマッチ
伝統的な東京の醤油おでんは、魚介出汁の風味と醤油の塩気が強い傾向ですが、同じ東京でもこの「ちょいおでん」さんは違います。
高級魚であるハモの骨から取った出汁をベースにしているので、驚くほど上品で、力強い旨味がありながら魚特有の生臭さが全くありません。誰が飲んでも感動する、洗練された味なんです。
スタイルは、いわゆる地域を盛り上げるための「ご当地おでん」ではなく、お店独自のアイデアを詰め込んだ「創作おでん」。定番の大根や玉子、練り物が絶品なのは言うまでもありませんが、牛タンやガーリックトーストといった創作タネがまた素晴らしいんです。「おでんにガーリックトーストは邪道だろう」と思いきや、上品なハモ出汁と合わさることで、悔しいくらいに美味しいんですよ(笑)。
店内は明るくモダンな居酒屋スタイルで、おでん以外のサイドメニューも豊富。値段も安くて明朗会計なので、安心して楽しめます。

4.【中部】海ぼうず本店(静岡県静岡市)静岡おでん(居酒屋系)
「居酒屋系」の名店で味わう王道の静岡おでん
静岡おでんについては先ほども少し触れましたが、より深く理解するためには知っておくべき2つの系統があります。
まず一つめは、夜にお酒を飲みながら、居酒屋のメニューとしておでんをつまむスタイルの「居酒屋系」。その代表格とされるのが、静岡駅の近くに店を構える「海ぼうず 本店」さんです。「静岡おでんの会」の会長が経営されているだけあって、王道の静岡おでんが味わえます。おでん以外にも富士宮やきそばを始め、さまざまな静岡の名物グルメを揃えているので、地酒と一緒に楽しんでみてください。

5.【中部】おでんや おばちゃん(静岡県静岡市)静岡おでん(駄菓子屋系)
古き良き静岡おでんの伝統を伝える「駄菓子屋系」
一方の「駄菓子屋系」は、静岡おでんのディープなルーツで、駄菓子屋の店先におでん鍋があり子どもが小銭を握りしめておやつ代わりに買いに来ていたようなレトロスタイル。営業は午前中から夕方までで、お酒の提供は無いのが一般的です。
そんな静岡おでんの古き良き伝統を今に伝えるのが、駿府城公園内にある「おでんや おばちゃん」。ほとんどのメニューが1串100円台なので、気軽にあれこれ買って公園で つまむのがおすすめです。ちなみに店主さんは、「静岡おでんの会」の副会長を務められています。

6.【北陸】赤玉本店(石川県金沢市)金沢おでん
四代にわたって受け継がれる老舗名店の味
今や全国的な一大ブランドの「金沢おでん」ですが、世の中に定着したのは北陸新幹線が金沢まで開通したここ10年以内のことなんです。
それまでは「金沢おでん」という共通の呼び名はなく、各お店が独自のスタイルで昔からおでんを出していました。ただ、新幹線の開通を控えた時期、「新幹線で全国から来る観光客に、地元の素晴らしいおでんを一つにまとめてアピールしよう」と、「金沢おでん五十年会」という組織が結成。市内で50年以上おでん屋を営んできた老舗名店が集まったプライドの高い会で、「金沢おでん」の定義が正式に決められました。
「金沢おでん」ダネの特徴は、出汁を吸い込む「車麩」、独自の赤いかまぼこ「赤巻き」、地元の伝統野菜「加賀野菜」。そして、ズワイガニの雌(香箱ガニ)の身やカニ味噌、卵を甲羅に詰めて煮る「カニ面」などです。
その五十年会の中核的存在となっているのが、三代目女将と四代目若女将がお店を切り盛りする「赤玉本店」さん。北陸に行ったら、何が何でも立ち寄るべき聖地ですね。ここでは、「金沢おでん」の定番はもちろん、店名通りの「赤玉」という独自タネも必食。パプリカで色を付けた赤い練り物の中にうずらの卵を丸ごと1個閉じ込めた、お店オリジナルの見た目も味もボリューム満点の名物です。

7.【関西】たこ梅 本店(大阪府大阪市)大阪おでん(関東煮)
日本最古のおでん屋にして鯨おでんの元祖
古くから出汁文化が根付く関西にはおでんの名店も多くて悩むのですが、「たこ梅」さんは別格ですね。大阪おでん、いわゆる関東煮の老舗で、日本最古のおでん屋といわれています。江戸時代後期の1844年に創業したお店の歴史は、なんと180年以上。長年にわたって、毎日丁寧に濾して継ぎ足し続けた黄金色の出汁は、とてもまろやかで奥深い唯一無二の味わいが特徴です。そして、このお店を語るうえで絶対に外せないのが、日本のおでん文化における「鯨おでんの元祖」であるということ。今でこそ各地のおでん屋さんで鯨のタネが食べられるようになりましたが、そのルーツは「たこ梅」さんで、ここから鯨おでんの文化が広がったんです。さえずり(ひげ鯨の舌)、ころ(皮)、すじ、部位ごとに異なる食感と滋味深い味を、ぜひ体験してみてください。

8.【関西】芦屋たのしや(兵庫県芦屋市)芦屋の名物おでん
別仕込みのタネと塩出汁が小鍋の中で見事に融合
関西のおでん屋さんといえば、芦屋の「たのしや」さんをご紹介せずにはいられません。最初の出会いはお取り寄せだったんですが、ひと口食べて衝撃を受け、1週間後にはここのおでんを食べるためだけに東京から芦屋へ足を運びました。それくらいインパクトのある、素晴らしいお店です。
おでん屋さんの魅力というのは、大鍋の出汁の中でいろいろなタネが一緒にグツグツと煮込まれ、お互いの旨味を移し合うことですよね。でも、このお店には大鍋がありません。それぞれのタネは、お互いの味が混ざらないよう、別々の鍋で事前に味をつけて仕込まれています。それらを注文が入って初めて小鍋へ一緒に入れ、お店自慢の特製塩出汁を注いで火にかけ、一煮立ちさせて完成させるんです。
ベースとなる塩出汁は、何種類もの厳選した天然素材から引かれており、これが鳥肌が立つほど旨い! 完璧に仕込まれたタネたちが、食べる直前に絶品出汁の中で出会う、割烹スタイルの贅沢おでんをぜひ味わってください。

9.【中国・四国】牛骨おでん 壱ト弐(鳥取県米子市)
唯一無二。牛骨スープと和風出汁の牛骨おでん
中国・四国では、「わざわざこのお店のためだけに行く価値あり」と断言できる、「牛骨おでん 壱ト弐」さんを推します。
鳥取県西部の米子周辺は、全国的にも珍しい牛骨ラーメンがご当地グルメとして盛んな地域。でも、このお店の誕生は牛骨ラーメンの流行とは関係なく、地元で大人気の実力派焼肉店を経営している会社が母体のお店です。肉のプロである焼肉店が母体ですから、牛肉や牛骨、牛テールなどの仕入れの強さは圧倒的。最高の状態の牛骨や牛テールを、毎日お店で10時間以上かけてじっくり静かに炊き出し、濃厚で力強い旨味の牛骨スープを抽出しています。そこに、昆布やカツオで引いた和風出汁と毎日濾して継ぎ足すおでん出汁をブレンドし、和牛の上質な牛脂を少し加えて味を調えるんです。こうして完成したおでん出汁は、濃厚な旨味がありながら脂っこくなく、口当たりもサラリと軽い、唯一無二の味わい。約40種を揃える、豊富なタネのラインナップも魅力です。

10.【九州・沖縄】博多おでん屋台 あごだし亭きさいち(福岡県福岡市)博多の名物おでん
博多名物の屋台で、上品なあご出汁スープのおでんを味わう
ラスト、九州からは、博多おでん屋台のお店「天神 屋台 あごだし亭きさいち」を推します。近年、道路交通法や土地利用の権利関係、衛生上の観点などから全国的に屋台の飲食店がなくなっていっている中、屋台文化の残る博多・天神エリアで、気軽に屋台体験ができる観光客にもおすすめの一軒です。
天神駅すぐそばの好アクセスな屋台を訪ねると、明るく元気なご主人と女将さんがフレンドリーな接客で迎えてくれます。九州といえば、こってり豚骨スープのイメージですが、こちらは焼きあご出汁の上品なスープが自慢。出汁のしみた大根などの定番タネはもちろん、淡路島産タマネギや、出汁と肉が旨みの相乗効果を生む豚ばら巻きなど、オリジナルの創作おでんも絶品です。シメには、あご出汁スープとよく合う細麺の五島うどんをぜひ。

旅先のおでん体験を、より一層楽しむための4つの極意
1. 大衆店か高級店か、お店のタイプを見極める
おでんは、出汁でタネを煮込んだ気軽な料理ですが、その気軽さゆえに、お店の構えや格付けを勘違いして入ると大失敗します。
品書きに値段が書いてある大衆居酒屋タイプなのか、値段の表記がない高級寿司屋タイプなのか、事前にリサーチしておきましょう。高級店だと分かって行くなら、それはそれで素晴らしい大人の体験ですが、知らずに行くとおでんを嫌いになってしまいますからね。
2. 最初の注文は「おまかせ盛り」でお店の味を知る
初めて行くお店で、好きなものだけをいきなり単品で頼むのは、あまりおすすめしません。「おまかせ5品盛り」のような盛り合わせがあれば、最初はそれを注文しましょう。なぜなら、お店自慢の出汁の味が一番よく分かるタネの組み合わせや、最高の状態に味が染みているおすすめのタネをバランスよく盛り付けてくれる、店主からの名刺代わりの挨拶だからです。
まずそれを味わってから、お店独自の珍しい創作タネや、地域特有のご当地ダネを追加で注文していくことをおすすめします。
3. 自分の中に「My基準タネ」を持って物差しにする
自分独自の「My基準タネ」を持っておくと、おでん屋巡りがグンと面白くなります。基準を物差しにすれば、店主の技術やこだわり、他店との違いなどを実感できるので、そのお店との相性の良し悪しがより分かりやすくなるはずです。
自分の好きなタネを一つ二つ基準として持っておいて、お店の良さを知るための物差しにしてみてください。
4. サイドメニューや〆の一品のために胃袋のキャパを残しておく
出汁が美味しいお店は、おでんそのものはもちろん、出汁を使ったサイドメニューや〆の一品もまた格別です。多くのお店では、おでん出汁をご飯にたっぷりとかけた出汁茶漬けや、おでん出汁で煮込むうどん、雑炊などを〆のメニューとして用意しています。それらを美味しく味わうためにも胃袋のキャパを残しながら、おでんの注文を進めるようにしましょう。
まとめ
地域ごとに異なるディープなおでんの世界を体験する旅へ。
日本全国、地域やお店によって味も個性も異なるディープなおでんの世界。次の旅で訪れる街にも、きっとそこでしか食べられないおでんが待っています。おでん偏愛ガイド・柳生さんのお話を参考に、身も心も温まるおでん体験の旅へ出かけましょう!
